第6回「取締役1名の会社は補欠取締役を選任しておくべし」
会社法になる前の旧商法では、株式会社は必ず3名以上の取締役を選任し、取締役会を置かなければなりませんでした。
しかし、現在の会社法のもとでは、取締役は1人で足り、取締役会の設置も任意になりました(※公開会社(=株式譲渡制限のない会社)などは従来通りの規制があります)。
これは、小規模な会社において、迅速な意思決定・業務執行を可能にするための法改正です。
しかし、取締役が1人の会社だと、万一、取締役がお亡くなりになったときなどには、次の取締役を選任するための株主総会を招集できなくなり、取締役不在のまま会社の動きが止まってしまいかねません。
こうなったら、株主総会の招集をしてもらうためだけに臨時の取締役を置くしかなく、そのために、裁判所に「仮取締役(一時取締役)」の選任を求める申立手続を行わなければならなくなります。
そして、裁判所が選任した仮取締役(弁護士などが選任されます)が株主総会を招集し、新たな取締役を選任することになります。こうなると費用も時間もかかってしまいます。
このような問題を避けるには、あらかじめ、いざという時に取締役に繰り上がる「補欠取締役」を定めておくと良いでしょう(会社法329条2項)。
もちろん、この場合、その方が唯一の取締役として会社を運営していくことになるのですから、それに相応しい方を選ぶ必要があるのは言うまでもありません。
株主総会や取締役といった会社の「機関」をどう定め、運営していくかは極めて重要なことであり、弁護士に相談することが大切だと思います。
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